前回のコラムは、「小倉餡とこし餡」でした。 上生菓子・焼菓子・蒸菓子など『白こし餡』の和菓子も沢山有ります。 小豆と言えば赤い色の豆ですが、『白い小豆』があるそうですね。 和菓子の白餡の原料はどのような豆なのですか? 和菓子の美味しい季節となりました。 今日は何にしましょうか ・ ・ ・! |
【白 小 豆】
『白小豆』は生産量も限られており、希少価値の
高い珍しい豆です。
兵庫県丹波地方・岡山県地方(旧備中)や島根県隠岐の島 また北海道の一部でも栽培されています。
赤い小豆とは違う、独特の風味でさっぱりとした甘さが特徴です。
通常は粒を生かした和菓子として「小豆鹿の子・最中・上用饅頭」など、こし餡にして「白羊羹」などです。
高級な和菓子の原料として使われている限定された小豆です。
- 写真: 北海道産白小豆 -
【手 亡 豆】
普段食べられている和菓子の白餡は、「手亡(てぼ)」が主体で、「大福
(おおふく)」なども使用されます。
白こし餡として使用される事が多く、風味がよく・香りの高いなめらかな
甘さの出来上りとなります。
手亡はインゲン属に属し原産は中南米です。
今では全世界で栽培され食品として良く食べられています。
日本には17世紀頃中国より『隠元和尚』が伝えられたと言われており、
名前の由来にもなっているようですが真偽の程は・・・!
北海道では、開拓の始まった明治時代になってからアメリカより種子が
輸入され栽培が始まりました。
<【関連項目】
’06年02月01日 「小豆」と「ささげ」 ’06年03月16日 「つぶ餡」と「こし餡」
’06年09月16日 「小豆の歴史」 ’06年10月01日 小豆の「こし餡と小倉餡」
’06年11月01日 「白餡と黄味餡」 ’07年03月16日 お彼岸と「おはぎ」
’10年10月10日 「小豆の地名」 ’11年05月11日 穀物「小豆編」
’11年06月11日 穀物「インゲン豆編」 ’12年04月01日 「羊かんの歴史」
<調査員:菓処留庵 生菓子製造部>
次回は、「白こし餡・黄味餡とその他の餡」をお送りします。