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マメ科には「ササゲ属・インゲン属・ソラマメ属・エンドウ属・ダイズ属・ラッカセイ属」
などに分類されます。
ササゲ属 :「あずき」(小豆・大納言)と「ささげ」に分類
インゲン属 :「いんげん豆」(手亡・金時豆・うずら豆・虎豆・大福豆)と
「べにはないんげん」(白花豆・紫花豆)に分類
ソラマメ属 :「そら豆」
エンドウ属 :「えんどう豆」(赤豌豆・青豌豆)の種類
ダイズ属 :「大豆」(黄大豆・青大豆・黒大豆)などの種類
ラッカセイ属:「落花生」
【小 豆】 小豆の原産地は一般に東アジアと考えられていました。 最近、祖先野生種と考えられている「ヤブツルアズキ」が 日本・朝鮮半島・中国からヒマラヤにいたる広い地域に 分布していることが明らかになったことから、栽培化が 起こった地域を再検討する必要が出ていいる様です。 - 写真左: 北海道産小豆 - |
文献の中に見られるのが最初の様です。 「小豆の歴史」のコラムも参照下さい。
日本の主要産地は北海道で、国内生産量の8割程を占めています。
代表的な小豆の品種「エリモ小豆」が60%程度で、他に「北の乙女」「サホロ小豆」
「シュマリ」などが栽培されています。
「エリモ小豆」は寒さに強く・品質がよく・姿の良い小豆で、風雪の厳しい風光明媚な
「襟裳岬」にかけて名づけられました。
気象条件が厳しい襟裳地方では小豆の栽培は難しい様です。
【大納言】
小豆の中で特に大粒で、煮ても腹割れしにくい特定の品種群は「大納言」と呼ばれて、
栽培面積の一番は北海道で「アカネ大納言」「ホクト大納言」が栽培されております。
兵庫県・京都府にはそれぞれ「丹波大納言」「京都大納言」などの品種があります。
大納言は煮くずれしにくいことなどから甘納豆や小倉餡の高級原料として使用されます。
江戸時代にも徳川幕府から宮中に献上され、現代においても皇室に献上されています。
【ささげ】 ささげの原産地はアフリカで中国を経て平安時代前期に 渡来しました。 日本では古くから栽培され、平安時代にはすでに「大角豆」 の記録が残されており、豆の端が少し角ばっていることから 付けられた名前と、この他に莢を牙に見立てて「細々牙」や 莢が物を「捧げる」様に上を向いている事に由来する説も あります。 - 写真右: 赤飯とささげ - |
現在は減少しております。
ささげには大粒種と小粒種がありますが、ささげといわれるものは小粒種の方です。
岡山県産「備中だるまささげ」は数量も減少して珍重されています。
関東では、赤飯の豆は「ささげ」を原料として使われます。
【関連項目】
’06年02月01日 「小豆」と「ささげ」 ’06年03月16日 「つぶ餡」と「こし餡」
’06年09月16日 「小豆の歴史」 ’06年10月01日 小豆「こし餡と小倉餡」
’06年10月16日 「白小豆」 ’06年11月01日 「白餡と黄味餡」
’07年03月16日 お彼岸と「おはぎ」 ’10年10月10日 「小豆の地名」
’11年06月11日 穀物:「インゲン豆編」 ’12年04月01日 「羊かんの歴史」
※次回も「穀物について」パートⅡをお送りします。
資料:全国和菓子協会・ (財)日本豆類基金協会・ 東海農政局(農林水産省)
<調 査:本社 営業部門 >