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2015年12月01日:『りんごの歴史・他』

師走の季節です、今年は暖冬の様ですが雨と雪も多いそうです。

山久のホームページを開始してちょうど10年を迎え、
このコラムも、今回120回目となりました。
途中、ちょこちょことお休みをしておりますが、
これからも、頑張って・ネタを探し・続けたいと思います。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
今回は、「りんご」を調べてみました。

  - 写真 : 山久 りんご蒸ケーキ -
(りんごパフ)
【りんご】
りんごは、バラ科リンゴ族の落葉高木樹でその果実のことで、植物学上は「セイヨウリンゴ」と呼ばれます。
りんごは、アダムとイブの物語にも登場する歴史の古い果物です。
欧米には、イブが食べた「禁断の果実」・ニュートンの「万有引力発見」・「ウイリアムテル」や 「白雪姫が食べた毒りんご」の物語などがあります。
     - 写真 : りんごの花  -
  (リンゴ花)
日本では漢字で「林檎」と書きますが、この語は本来同属別種の野生種ワリンゴの漢名で、 ミツバカイドウやエゾノコリンゴの原生はあったものの食べられる物はなかった様です。
8世紀頃中国から「和りんご」が渡来しましたが、江戸末期~明治にヨーロッパ系のりんごが普及されました。

【りんごの伝来】
原産地はカザフスタン南部・キルギスタン・タジキスタンとされており、ここからヨーロッパやアジアルートで日本にも広まったと考えられています。
トルコで紀元前6000年頃の炭化したリンゴが発見されており、欧州はリンゴ栽培の歴史が最も古い果物で、紀元前4000年頃栽培が始まった様です。
スイスでは遺跡から紀元前2000年頃のリンゴの化石が見つかっており、紀元前1300年にはエジプトで栽培されていたと言われています。
16~17世紀頃になるとヨーロッパでリンゴの栽培が盛んになり、17世紀前半にはヨーロッパからアメリカへ持ち込まれした。

【りんごの主な種類】    - 写真 : りんご・フジ  -
(りんご・フジ) ふ じ:1962年(昭和37年)に青森県藤崎町で誕生した日本で最も栽培の多い品種です。
国光種とデリシャス種の交配で、青森県では出荷量の55%程の217,700㌧(2013年)出荷されてます。
りんごの代表品種とも言われ、世界的にも人気が高くアメリカ・ニュージーランドなどでも生産されています。
果肉はやや硬く、甘味があって酸味は少なめ、果実は丸みがあり、重さは300~400gと大きめです。
2位長野県は103,300㌧、3位山形県は26,200㌧出荷されています。

デリシャス :1870年アメリカの農園で偶然発見された苗木から生まれた品種で
  日本に導入されたのが明治44年説と大正2年説で、ふじの親です。
  長円形の実・黄味地に暗紅の縞、多汁で甘みに富み・微酸・芳香が強く
  食味が良好で、欧米では一番多く栽培されている品種です。
つがる :ふじの次に生産量が多い品種で、ゴールデンデリシャスと紅玉を交配
  1975年登録、果汁が豊富で甘味が強い。
王 林 :果皮が黄緑色で茶色い果点があるのが特徴、ゴールデンデリシャスと
  印度から誕生、酸味は少なく甘味は強め、特有の芳香を持ってます。
ジョナゴールド :アメリカでゴールデンデリシャスと紅玉を交配され、1970年に日本に導入
  さわやかな甘酸っぱさでシャキシャキとした食感です 
シナスイート :ふじと津軽の交配で1996年品種登録された。親が人気品種の為
  風味も糖度も良く、ほのかな酸味と香りも良好、果皮に縦縞がある
紅 玉 :1800年頃にアメリカで発見された別名「ジョナサン」という品種
  酸味が強めでさわやかな香りとコクのある味わい。
  煮崩れしにくいので、アップルパイ・タルト等に良く使われる。
ぐんま名月 :「あかぎとふじ」の交雑で群馬県で育成され、1991年登録された。
  果皮は黄色でうっすらと赤く染まることもある。 香りが良く蜜が
  入りやすいのが特徴、酸味は控えめで甘味は強くジューシー

【日本の生産地】
平成24年(2012年)日本におけるりんごの収穫量は
全国で793,800㌧です。 - 写真 : りんご農園 -
青森県 446,000㌧(56.2%)  長野県 165,800㌧(20.9%)
岩手県 48,800㌧(6.2%)  山形県 45,000㌧(5.7%)
福島県 28,100トン(3.54%)  秋田県 23,700㌧(2.99%) 
群馬県 9,050トン(1.14%)  北海道 8,870㌧(1.12%) 
  (りんご農園)

【世界の生産地】
2012年世界におけるリンゴの収穫量は全世界で76,378,000㌧です。 
中 国 3,700万(48.44%)  アメリカ 411万トン(5.38%) 
トルコ 289万トン(3.78%)  ポーランド 288万トン(3.77%) 
インド 220万トン(2.88%)  イタリア 199万トン(2.61%) 
イラン 170万トン(2.23%)  チ リ 162万トン(2.13%)
ロシア 140万トン(1.84%)  フランス 138万トン(1.81%)  
日本は第17位 793.800㌧(1.04%)の実績です。

【日本のりんごの輸出】
2013年(平成25年)りんごの輸出高は19,431㌧・71億6,018万円(368.5/㎏)で、2002年以降安定して輸出されてます。
台湾がトップでその他、ロシア・マレーシア・フィリピン・ベトナム・グアム・サウジアラビア・北マリアナ諸島・スイスなど14か国です。
台  湾 16,795㌧(86.4%)  香  港 1,853㌧(9.5%)
タ  イ   282㌧(1.4%)  中  国  278㌧(1.4%)
インドネシア 74.4㌧(0.38%)  シンガポール  62.1トン(0.32%)
 
【日本のりんごの輸入】
日本産りんごの端境期の6月~9月頃、ニュージーランド産が輸入されます。
国産りんごは、技術の向上で長期保存が可能になり味も品質もかなり良くなっておりますが、製菓業界を中心に夏でもりんごの需要は高いので南半球ニュージーランド産が重宝され、 2013年2,291㌧輸入額:約4億9521万円の実績がありました。 1993年ニュージーランド産リンゴの解禁から、中国・アメリカ・オーストラリアなどからも輸入されています。

※2015年11月30日ラジオ番組で「今年のクリスマスは満月!」と放送されました。
 19年振りの満月で、その前は1996年(平成8年)と1977年(昭和52年)でした。
 貴重なクリスマスを、楽しくお過ごしください。
 Merry Christmas & Happy New Year!

【関連項目】                
’08年05月01日 「みかん」の歴史 ’08年10月01日 「栗」について
’15年05月01日 「いちご」の歴史 ’15年06月01日 「みかん」の歴史Ⅱ
’15年07月01日 「さくらんぼ」の歴史 ’15年08月01日 「パイナップル」の歴史
’15年10月01日 「さつま芋」の歴史 ’16年04月01日 「桃」の歴史
’16年05月01日 「枇杷」の歴 ’16年06月01日 「メロン」の歴史
’16年11月01日 「柿の歴史・その他」 ’17年06月01日 「レモン」の歴史
’17年08月01日 「すいか」の歴史 ’17年09月01日 「梨」の歴史

資料 : ウッキペディア (リンゴ) ・ 果実ナビ (リンゴ) ・ リンゴ大学
      果実ナビ 世界の生産量 (リンゴ) ・ 青いりんごの片隅から

 
<調 査:本社 営業部門 >