今年も秋に入り、美味しい食材が目につく季節になりました。 さんま・マツタケ・さつま芋・柿・栗など・・・・ そういえば、栗はよく和菓子に使われますね。 栗ってどんな種類があるのですか? 博士! 教えてください。 山久の焼菓子では「栗太郎」・「小判栗まん」が人気商品ですね。 お茶に「おまんじゅう」は定番ですね! |
栗は北半球の温帯域に分布し、4種類ありました。
①日本栗…縄文時代より植物資源となっており、
野性の「芝栗」を品種改良したそうです。
粒が大きいが特長です。
②中国栗…「天津甘栗」で有名な、中国原産の「板栗」は、
渋皮が剥きやすく粒が小さいのが特長です。
③ヨーロッパ栗…主として地中海沿岸諸国で栽培され、それぞれの産地の国名を
つけて呼ばれることが多いそうです。
中国栗と同様、小ぶりで渋皮が剥きやすいのが特長だそうです。
※アメリカ栗…アメリカ東部地域が原産でした。
品質が良く、粒も大きいのが特長でしたが1900年頃に発生した
「栗胴枯れ病」の被害により、ほぼ壊滅したと言われています。
【日本栗の歴史】
歴史はとても古く、縄文時代の遺跡からも数多くの栗の化石が出土しています。
平安時代には近畿の丹波地方で栽培され、現在でも栽培が行なわれています。
また、古事記や日本書記といった書物にも記載されているそうです。
【主な日本栗】
日本栗には色々な種類がありますが、ここでは代表的ものを一部紹介します。
①筑波:日本で最も広く栽培され、貯蔵性が良く・加工用として使われています。
②丹沢:早生栗の代表で主に8月下旬の盆過ぎから出回るそうです。
③銀寄:「丹波栗」ともいい、兵庫県・京都府・大阪府に位置する丹波地区で栽培
されている歴史ある品種です。
【栗を美味しく食べるには】
栗を美味しく食べるには、見分け方が肝心です。
果皮に張りと光沢があって、ズッシリと重みがあるものを選びましょう。
栗を保存する際は、栗の水分が飛ばないようにビニール袋に入れ、冷蔵庫の0℃位
(チルド室の温度帯)で貯蔵すると良いそうです。
これは、栗が冬場気温の下がる時期に発芽の為「糖が増える」習性があるからです。
でも、秋の味覚は待ってられません!
栗にはカリウム・葉酸・食物繊維・ビタミンC等が含まれ、
高血圧予防・便秘改善風邪予防等に良いそうです。
その一方でカロリーも高い食べ物で、茹で栗:167kcal
甘露栗:258kcal/100g(五訂食品成分表参照)です。
― 写真:渋皮付の甘露栗 ―
栗は古くから食べられていて、俳句や縁起物にも例えられ
松尾芭蕉が「行く秋や 手をひろげたる 栗のいが」と読めば
小林一茶も「栗拾ひ ねんねんころり 云いながら」という俳句を残しております。
又、戦国時代には武将が戦の際「勝ち栗」として、縁起担ぎに食べたそうです。
今でも「かち栗」という言葉が残っているます。
【関連項目】
’08年05月01日 「みかん」の歴史 | ’15年05月01日 「いちご」の歴史 |
’15年06月01日 「みかん」の歴史Ⅱ | ’15年07月01日 「さくらんぼ」の歴史 |
’15年08月01日 「パイナップル」の歴史 | ’15年10月01日 「さつま芋」の歴史 |
’15年12月01日 「りんご」の歴史 | ’16年04月01日 「桃」の歴史 |
’16年05月01日 「枇杷」の歴史 | ’16年06月01日 「メロン」の歴史 |
’16年11月01日 「柿の歴史・その他」 | ’17年06月01日 「レモン」の歴史 |
’17年08月01日 「すいか」の歴史 | ’17年09月01日 「梨」の歴史 |
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