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「黄な粉」は、平成11年7月11日のコラムで紹介しました大豆から作られます。
日本では、奈良時代(710年~794年)の本に「黄な粉」の名前が掲載されていた様です。
なんと約1300年ほど前から日本の食生活で食べられていた訳です。
黄な粉は、大豆を炒って皮をむき、ひいた粉です。 加熱する事で、大豆特有の臭みを取り除き、香ばしい粉と なります。 黄色い粉で黄な粉ですが、青大豆で作られた粉も有ります。 「うぐいす黄な粉」・「青黄な粉」と呼ばれています。 - 写真 : 大 豆 - |
【黄な粉の効能と大豆について】
きな粉は栄養価が高く消化も良い健康食で、ダイエット食品としても注目されてます。
「イソフラボン」という栄養素が大豆食品の中で1番多く含まれており、食物繊維が多く
便秘改善にも良好で、粉にする事で消化促進にもなっている様です。
※イソフラビン:骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善するといわれています
原料の大豆は、「畑のお肉」と呼ばれています。
これは、大豆が肉に匹敵するほどの「たんぱく質」を含有しているからです。
日本が長寿国である要因の一つが、注目されるのが栄養バランスの良い日本食です。
米などの雑穀・野菜・魚介等に加え、大豆を上手に食生活に取り入れた事も要因です。
※栄養成分(03年五訂食品成分表)
大 豆(乾燥) <茹でた大豆(食べられる状態):たんぱく質:16.0gとなります>
エネルギー:417Kcal たんぱく質:35.3g 脂質:19.0g
炭水化物:28.2g 灰分:5g 水分:12.5g
黄な粉
エネルギー:434Kcal たんぱく質:36.8g 脂質:23.1g
炭水化物:29.8g 灰分:5.3 水分:5.3g
牛 肉 エネルギー:200~450Kcal たんぱく質:11~20g 脂質:20~40g
豚 肉 エネルギー:150~330Kcal たんぱく質:17~23g 脂質:10~25g
鳥 肉 エネルギー:120~250Kcal たんぱく質:17~25g 脂質:5~15g
注)牛肉・豚肉・鳥肉など「部位」によって数値は違います
【黄な粉のお菓子いろいろ】
安倍川餅:静岡名物で、安倍川川岸で徳川家康も食べたお菓子だそうです。
お餅に黄な粉を塗し、小倉餡を絡めた菓子。
きな粉餅:搗き立ての餅に、黄な粉を塗し黒みつを掛けて食べます。
五家宝 :埼玉熊谷の銘菓で、おこし種を水飴で固め棒状にし、黄な粉を塗した菓子。
くず餅 :葛粉を水で溶かし砂糖を加え煉り上げ、型に流し固めくず餅の出来上がり。
冷やしたくず餅に、黄な粉と黒みつを掛けて食べます。
わらび餅:醍醐天皇が好物として言い伝えがある様です。
関東の葛餅に対し関西方面では蕨餅が好まれています。
わらび粉澱粉に水と砂糖を加え煉り上げ、黄な粉と黒みつを掛けて食べます。
黄な粉飴:水飴に砂糖を加え鍋で煮上げ、黄な粉も加え手早く混ぜ合わせます。
最後に形を整えた飴に黄な粉を塗して出来上がり。
【関連項目】
’06年02月16日 「黒大豆と枝豆」 ’09年09月01日 「黒豆大福」の製造
’10年11月01日 「大豆・小麦の地名」 ’11年07月11日 穀物「大豆編」
商品案内 : 「北海道産黒豆かん」
資 料 :ウィキペディア (黄な粉) ・ NHK:ためしてがってん
<調 査:本社 営業部門>