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【柿の原産地】 柿はカキノキ科の一種の落葉樹で、東アジアの固有種で、 特に長江(下流では揚子江)流域に自生している。 柿は中国を原産地とする説と中国・朝鮮半島・日本を 原産地とする説があるようです。 果樹としての柿は、古くは平安時代の書物に記されている。 - 写真 : 柿の花 - |
日本から16世紀(鎖国前)にポルトガル人によってヨーロッパ
に渡った説、1789年中国経由かオランダ経由でヨーロッパに
渡った説、またアメリカには日米修好通商条約以降に渡り、
南米には明治40年移行に移民の人達が待ち込まれ、その
ことから、学名も名前も「KAKI」となりました。 - 写真 : 柿の結実 - |
【日本の生産地】 出典:農林省 2014年
日本は世界第3位の柿の生産国で、2014年(平成26年)は24万㌧生産されています。
柿は温暖な気候を好み、沖縄県を除く日本の全都道府県で栽培されておりますが、 北東北・北海道は育には寒冷すぎる為、渋柿がごく少数出荷されています。
生産量日本一は和歌山県、生産量日本一の市町村は奈良県五條市です。
この2県に跨って流れる紀の川(吉野川)流域で柿が多く栽培されています。
和歌山で生産される「紀ノ川柿」は、木になった渋柿の実一つ一つにアルコールの 入った袋をかぶせて渋を抜く手間のかかった柿で、通常は収穫後に炭酸ガスで 渋を抜くのが一般的ですが、この方法よりも甘い柿になるそうです。
和歌山県 47,000㌧(19.6%) | 奈良県 32,600㌧(13.6%) | |
福岡県 22,400㌧(9.4%) | 愛知県 1,440㌧(6.0%) | |
岐阜県 13,800㌧(5.8%) | 新潟県 11,900㌧(5.0%) | |
長野県 10,700㌧(4.5%) | 愛媛県 10,400㌧(4.3%) | |
山形県 9,620㌧(4.0%) | 山梨県 6,550㌧(2.7%) |
富 有 | :完全甘柿の代表品種、生産量は史上の半数を占め、原産は岐阜県で | |
フユウ | 1857年から栽培されている。 形はふっくら丸みで、果肉は軟らかく | |
果汁も多く、甘味が強いのが特徴。 | ||
平核無 | :種なし柿として出回っている品種、不完全渋柿ですが出荷時に渋抜き | |
ヒラタネナシ | する事で甘くなり、まろやかな口当たりが人気。 | |
刀根早生 | :「平核無」の枝変わりで1980年(昭和55年)に登録された渋柿で、渋抜 | |
トネワセ | き後はまったりとした甘さで、食感も良好、9月下旬から店頭に並ぶ。 | |
甲州百目 | :釣鐘の形をした不完全渋柿で、大きい物は500g以上も有り、主に | |
コウシュウヒャクメ | 山梨・福島県で栽培され、渋抜き後の生食と干し柿として「あんぽ柿」 | |
「枯露柿」の原料にも利用される。 | ||
松本早生富有 | :完全甘柿の富有の枝変わり種で、1935年(昭和10年)頃に京都の | |
マツモトワセフユウ | 松本氏が発見・育成したことから名付けられた。 熟期は富有より | |
早く、味は富有に似て甘みが多く、果肉も柔かです。 | ||
次郎柿 | :背は低く四角張った円形の完全甘柿、静岡県原産で江戸時代後期 | |
ジロウ | から栽培され、果肉はやや硬めで甘く歯触りの良い食感です | |
市田柿 | :長野県下伊那郡高森(旧市田村)で生産されている完全渋柿で、栽培 | |
イヒダカキ | されていた事から「市田柿」の名が付けられた。 主に干し柿として | |
利用され、上品で濃厚な甘味が楽しめます。 |
【干し柿】 - 写真 : 柿 -
柿の果実を乾燥させた食品で、ドライフルーツの一種である。 日本の他、朝鮮半島・中国・台湾・ベトナムでも作られている。 干し柿に使用される柿は「渋柿」で、乾燥される事で可溶性のタンニンが不溶性に変化し、渋味がなくなり甘味が強く感じられ、旨みも加わった食品となります。 |
開発された。 半分生の様なジューシーな食感で軟らかいのが特徴。
枯露柿 :皮むきした柿を熱湯消毒し、吊るして1ヶ月ほど自然乾燥して出来上がる。
市田柿 :14世紀頃から旧市田村で栽培された事が語源で、収穫後皮むきし、燻蒸を
経て乾燥し、天日干しと柿もみを繰返し「白い粉」がでたら完成。
【世界の生産地】 出典:FAOSTAT 2013年
2013年世界における柿の収穫量は全世界で約463万㌧です。
東アジア3国(中国・韓国・日本)で全体の88.5%の生産量となっています。
中国 3,538,823㌧(76.31%) | 韓 国 351,990㌧(7.59%) | |
日本 214,700㌧(4.63%) | ブラジル 173,169㌧(3.73%) | |
アゼルバイジャン 143,106㌧(3.09%) | 台 湾 80,000㌧(1.73%) | |
ウズベキスタン 50,000㌧(1.08%) | イタリア 41,858㌧(0.90%) | |
イスラエル 35,692㌧(0.77%) | ニュージーランド 2295㌧(0.05%) |
【日本の輸出】 出典:財務省統計
2014年(平成26年)の輸出高は635.5㌧・3億189万円です。
タ イ 359㌧:1億8,041万円 | 香 港 234㌧: 1億39万円 | |
マレーシア 29.1㌧: 1,480万円 | 台 湾 8㌧: 435万円 | |
カンボジア 3.6㌧: 46万円 | シンガポール 2.2㌧: 148万円 |
【日本の輸入】 出典:財務省統計
2014年(平成26年)に、3ヶ国から約8㌧858万円の輸入実績があります。
イスラエル:19.1㌧398万円・ニュージランド5.8㌧:431万円・アメリカ:0.5㌧29万円
【柿の木】
柿の木質は緻密で堅い、家具や茶道具、桶や和傘等の材料として利用されています。
加工がやや難しく割れやすい性質で建築には不向きで装飾用以外は使われない。
堅いので「パーシモン」と言えば、以前はゴルフクラブのヘッドに使われていました。
堅い樹だが枝が突然折れる性質があり、「柿の木に登るな!」と言われました。
【関連項目】
’08年05月01日 「みかんの歴史Ⅰ」 | ’08年10月01日 「栗」について | |
’15年05月01日 「いちご」の歴史 | ’15年06月01日 「みかん」の歴史Ⅱ | |
’15年07月01日 「サクランボの歴史」 | ’15年08月01日 「パイナップルの歴史」 | |
’15年10月01日 「さつま芋」の歴史 | ’15年12月01日 「りんごの歴史」 | |
’16年04月01日 「桃の歴史」 | ’16年06月01日 「メロン」の歴史 | |
’17年06月01日 「レモン」の歴史 | ’17年08月01日 「すいか」の歴史 | |
’17年09月01日 「梨」の歴史 |
資料 : ウッキペディア 柿 & 干し柿 ・ 果実ナビ 柿 ・ 旬の食材百科 柿
何でもベスト10 世界の生産量 ・ 野菜果物辞典 柿
<調 査:本社 営業部門 >