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日本人とアイスクリームの出会いは横浜開港の翌年万延元年(1860年)に、日米修好
通商条約批准のため、徳川幕府が派遣した使節団が、訪問先のアメリカで食べたのが
最初と言うのが定説になっています。
使節団一行の一人である柳川当清の『柳川日記』には、「珍しきものあり、氷を色々に
染め物の形を作り、
なり。之をアイスクリンといふ。」と記載されています。
開港間もない明治2年(1869年)、横浜馬車道(現在の中区常磐町5丁目)「氷水屋」を
開業したのが町田房蔵(横浜沿革誌による)とされ、日本最初のアイスクリーム『あい
すくりん』の製造販売を始めました。
「横浜沿革誌」(明治25年刊)によると、「あいすくりん」は1杯金二分で販売したと書か
れており、当時の女子行員の約10日分の給料に相当するそうで高額でした。
工業的に生産される様になるのは、大正10年頃以降のことで冷蔵庫も普及していない
時代で、昭和20年頃人口甘味料を使用したアイスキャンデーが全盛となりました。
昭和30年代には新式機械の導入によってアイスクリームの大量生産が始まりました。
【世界のアイス始まり】 古代のアイスクリームは今のシャーベットのような物で、お菓子と してではなく、疲れた身体を元気にする「健康食品」として利用され ていました。 アラブ・古代ギリシャやローマそして中国と、この甘い氷菓は次第 に人々を虜にし、王侯貴族や裕福な人たちに嗜好品として愛される ようになっていきました。 - 写真 : アイスクリーム- |
アイスミルクを味わい、中国からイタリアへ伝えたという説が有ります。
これはヴェネツィアで評判になり、氷菓の製法は北イタリア全土に広がったそうす。
【冷凍技術の発見】
16世紀初めイタリアで物を冷やす技術が大きく発展します。
パドヴァ大学教授のマルク・アントニウス・ジマラが、水に硝石を入れその溶解の吸熱
作用で水の温度が下がることを発見しました。
次いで、氷に硝石を混ぜて冷やす時間をスピードアップさせる技術が開発され、ついに
飲み物を凍らせることに成功したそうです。
イギリスにアイスクリームが渡るのは1624年、イギリス王チャールズ1世がカトリーヌ・
ド・メディチ家の孫娘アンリエッタ・マリアとの結婚が始まりで、その時にアイスクリーム
職人を連れてきたそうです。
イタリアで誕生したアイスクリームは、新大陸アメリカに渡りヨーロッパとは違った発展
をとげました。
現在、アメリカのアイスクリーム市場は、年間生産量が585万4,600Kl、日本の約6倍
強と、世界一を誇っているそうです。
スーパーで売られている特大のカップに入ったアイスクリームには驚きです。
<調 査:本社 営業部門 >